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【C言語入門】perror関数の使い方と応用例10選!

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はじめに

あなたがC言語の初心者であろうと中級者であろうと、この記事が役に立つことでしょう。

この記事では、C言語のperror関数の使い方から応用例まで徹底的に解説します。

これ一つでperror関数を理解しましょう!

●perror関数とは

○基本的な概要

perror関数は、C言語においてエラーメッセージを出力するための関数です。

一般的に、エラーが発生した場合にこの関数を使ってエラーメッセージを出力します。

関数名の”perror”は、”print error”の略です。

●perror関数の使い方

○サンプルコード1:基本的な使い方

このコードではperror関数を使って基本的なエラーメッセージを出力する方法を表しています。

#include <stdio.h>
#include <errno.h>

int main() {
    FILE *file;
    file = fopen("non_existent_file.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        perror("Error");
        return 1;
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

この例では、存在しないファイル”non_existent_file.txt”を開こうとします。

その結果、エラーが発生し、perror関数が実行されます。

perror関数に渡された文字列”Error”とシステムからのエラーメッセージが出力されます。

○サンプルコード2:エラーメッセージの表示

このコードでは、システムのエラーメッセージを表示する方法を紹介しています。

#include <stdio.h>
#include <errno.h>

int main() {
    FILE *file;
    file = fopen("non_existent_file.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        perror(NULL);
        return 1;
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

この例では、perror関数にNULLを渡します。

すると、システムからのエラーメッセージのみが出力されます。

○サンプルコード3:ファイルオープンエラーの対処

このコードでは、ファイルのオープンに失敗した場合のエラー処理を行います。

#include <stdio.h>
#include <errno.h>

int main() {
    FILE *file;
    file = fopen("non_existent_file.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        perror("Failed to open file");
        return 1;
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

この例では、perror関数に具体的なエラーメッセージ”Failed to open file”を渡します。

その結果、具体的なエラーメッセージとシステムからのエラーメッセージが出力されます。

●perror関数の応用例

perror関数はエラーメッセージを出力するだけでなく、より高度なエラーハンドリングにも利用できます。

○サンプルコード4:カスタムエラーメッセージ

このコードでは、perror関数を用いてカスタムエラーメッセージを出力する方法を表しています。

#include <stdio.h>
#include <errno.h>

int main() {
    FILE *file;
    file = fopen("non_existent_file.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        errno = 100;
        perror("Custom error");
        return 1;
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

この例では、存在しないファイルを開こうとしてエラーが発生します。

しかし、今回はエラーナンバーを100に設定し、そのエラーナンバーに対応するカスタムエラーメッセージ”Custom error”を出力します。

○サンプルコード5:多数のエラーメッセージの処理

このコードでは、多数のエラーメッセージを処理する方法を表しています。

#include <stdio.h>
#include <errno.h>

void processError(char *msg) {
    perror(msg);
}

int main() {
    FILE *file1, *file2;
    file1 = fopen("non_existent_file1.txt", "r");
    file2 = fopen("non_existent_file2.txt", "r");
    if (file1 == NULL) {
        processError("Error in file1");
    }
    if (file2 == NULL) {
        processError("Error in file2");
    }
    fclose(file1);
    fclose(file2);
    return 0;
}

この例では、関数processErrorを定義して、エラーメッセージの処理を行います。

存在しないファイルfile1とfile2を開く際にエラーが発生すると、それぞれのエラーに対応するメッセージが出力されます。

○サンプルコード6:エラー発生時の処理の停止

C言語では、エラーが発生した場合、プログラムが停止することなく処理を続けてしまう可能性があります。

そのため、重大なエラーが発生した場合には、すぐにプログラムを停止することが重要となります。

ここではperror関数と組み合わせてexit関数を使用することで、エラーが発生した場合にプログラムを停止させるコードを表します。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

void openFile(char* filename) {
    FILE* file = fopen(filename, "r");
    if (file == NULL) {
        perror("エラー: ファイルが開けませんでした"); // エラーメッセージの表示
        exit(1); // プログラムの終了
    }
    // ファイル操作の処理(省略)
    fclose(file);
}

int main() {
    openFile("存在しないファイル.txt");
    return 0;
}

このコードでは、openFileという関数を使ってファイルを開こうとしています。

存在しないファイルを開こうとした場合、fopen関数はNULLを返します。

そのため、if文でfileがNULLかどうかをチェックし、NULLだった場合はperror関数でエラーメッセージを出力し、exit関数でプログラムを終了しています。

このコードを実行すると、エラーメッセージが出力された後、プログラムは終了します。

このようにして、エラーが発生した際にすぐにプログラムを停止させることで、大きな問題を未然に防ぐことができます。

○サンプルコード7:エラーのログ出力

プログラムを運用しているときには、発生したエラーをログとして記録し、後から分析することが一般的です。

C言語でも、perror関数と組み合わせてエラーのログを出力することが可能です。

エラーが発生した際にエラーメッセージをログファイルに出力するコードを紹介します。

#include <stdio.h>
#include <time.h>

void openFile(char* filename) {
    FILE* file = fopen(filename, "r");
    if (file == NULL) {
        // ログファイルを開く
        FILE* log = fopen("error.log", "a");
        if (log == NULL) {
            perror("エラー: ログファイルが開けませんでした");
            return;
        }

        // 現在の日時を取得
        time_t now = time(NULL);
        struct tm *pnow = localtime(&now);

        // ログメッセージを作成
        char message[256];
        sprintf(message, "[%04d/%02d/%02d %02d:%02d:%02d] エラー: %s が開けませんでした\n",
                pnow->tm_year + 1900, pnow->tm_mon + 1, pnow->tm_mday,
                pnow->tm_hour, pnow->tm_min, pnow->tm_sec, filename);
        fputs(message, log); // ログファイルに書き込む

        fclose(log);
    }
    // ファイル操作の処理(省略)
    fclose(file);
}

int main() {
    openFile("存在しないファイル.txt");
    return 0;
}

このコードを実行すると、指定したファイルが開けない場合には、エラー情報が日時と共にログファイル(この例では”error.log”)に書き込まれます。

これにより、いつ何のエラーが発生したのかを後から確認することができます。

○サンプルコード8:エラーメッセージのカスタマイズ

このセクションでは、エラーメッセージのカスタマイズ方法を紹介します。

エラーメッセージはプログラムの課題を把握し、問題解決のための重要な手がかりとなります。

カスタマイズにより、メッセージをより詳細かつ具体的にし、デバッグ作業を効率化することが可能となります。

ここで紹介するサンプルコードでは、perror関数を使って特定のエラーメッセージをカスタマイズしています。

この例では、ファイルのオープンに失敗した場合に発生するエラーメッセージを独自のメッセージに置き換えています。

#include <stdio.h>
#include <errno.h>

int main(void) {
    FILE *fp;

    fp = fopen("nonexistent_file.txt", "r");
    if (fp == NULL) {
        errno = 100;  // カスタムエラーコード
        perror("エラー: 指定したファイルが存在しません。");
        return 1;
    }

    fclose(fp);
    return 0;
}

このコードでは、まず非存在のテキストファイルを開こうとしています。

これは意図的にエラーを発生させるためのものです。

次に、errno変数に100というカスタムエラーコードを代入し、perror関数によってエラーメッセージを出力しています。

このコードを実行すると、次のような結果が得られます。

エラー: 指定したファイルが存在しません。: Unknown error 100

ここで注意すべきは、カスタムエラーコード100は標準的なエラーコードではないため、「Unknown error 100」と表示される点です。

errno変数は基本的にシステムによって設定され、その値に対応した標準的なエラーメッセージが存在します。

しかし、今回は独自のエラーコードを設定したため、システムがそれを認識できず「Unknown error」というメッセージが出力されています。

この方法を使えば、プログラム内で発生するさまざまなエラーに対して、自分が理解しやすい独自のメッセージを設定することが可能です。

ただし、errno変数に任意の値を設定するという方法はあくまで一例であり、必ずしも推奨される手法ではないことを理解しておきましょう。

次に進む前に、さらなるカスタマイズ例をいくつか紹介します。

あるいは、ある特定のエラーだけを検出して、それに対して特定のメッセージを表示したい場合には、次のようにコードを書くことも可能です。

#include <stdio.h>
#include <errno.h>

int main(void) {
    FILE *fp;

    fp = fopen("nonexistent_file.txt", "r");
    if (fp == NULL) {
        if (errno == ENOENT) {
            fprintf(stderr, "エラー: ファイルが存在しません。\n");
        } else {
            perror("エラー");
        }
        return 1;
    }

    fclose(fp);
    return 0;
}

このコードでは、errnoの値がENOENT(No such file or directory)と等しいかどうかを確認しています。

このエラーコードは、指定されたパス名に該当するファイルやディレクトリが存在しないときに設定されます。

もしerrnoの値がENOENTと等しい場合には、「エラー: ファイルが存在しません。」というメッセージを出力します。

それ以外のエラーに対しては、通常のperror関数を使用しています。

○サンプルコード9:エラーメッセージを用いたデバッグ

エラーメッセージを使ってデバッグするということは、プログラミングにおいて重要なスキルとなります。

エラーメッセージは、プログラムの問題点を具体的に表し、問題の原因を見つけやすくします。

perror関数を使用することで、より具体的なエラーメッセージを出力し、問題の特定に役立てることができます。

#include<stdio.h>

int main(){
    FILE *fp;

    // ファイルのオープンを試みる
    fp = fopen("nonexistent.txt", "r");
    if(fp == NULL){
        perror("デバッグ用エラー: ");
        return 1;
    }

    // ファイルを閉じる
    fclose(fp);
    return 0;
}

このコードでは、存在しないファイル”nonexistent.txt”を開こうとしています。

存在しないファイルを開こうとするとエラーが発生しますので、perror関数を使ってエラーメッセージを出力します。

“デバッグ用エラー: “というプレフィックスを指定していますので、エラーが発生した際にはこのプレフィックスと一緒に具体的なエラーメッセージが出力されます。

このコードを実行すると、次のような出力が得られます。

デバッグ用エラー: : No such file or directory

これにより、”No such file or directory”というエラーメッセージが出力されるので、非存在のファイルを開こうとしたことがエラーの原因であることがわかります。

これが、perror関数をデバッグに活用する例です。

○サンプルコード10:エラー処理の共通化

複数のエラー処理を行う際、似たようなエラー処理を何度も書くのは効率が悪いですし、コードの可読性も低下します。

そこでperror関数を使うと、エラーメッセージの出力部分を共通化し、プログラム全体の可読性を高めることが可能です。

#include<stdio.h>

void handleError(char *message){
    perror(message);
    return 1;
}

int main(){
    FILE *fp1, *fp2;

    // ファイルのオープンを試みる
    fp1 = fopen("nonexistent1.txt", "r");
    if(fp1 == NULL){
        return handleError("ファイル1のエラー: ");
    }

    // もう一つのファイルのオープンを試みる
    fp2 = fopen("nonexistent2.txt", "r");
    if(fp2 == NULL){
        return handleError("ファイル2のエラー: ");
    }

    // ファイルを閉じる
    fclose(fp1);
    fclose(fp2);
    return 0;
}

このコードでは、エラーが発生した際に呼び出すhandleError関数を定義しています。

この関数では、perror関数を使ってエラーメッセージを出力しています。

main関数内では、2つのファイルを開こうとしていますが、いずれかでエラーが発生した場合にはhandleError関数を呼び出します。

これにより、エラーメッセージの出力部分を共通化しています。

このコードを実行すると、存在しないファイルを開こうとした際には次のようなエラーメッセージが出力されます。

ファイル1のエラー: : No such file or directory

または

ファイル2のエラー: : No such file or directory

これにより、どのファイルのオープン時にエラーが発生したのかを容易に特定することができます。

ここまで見てきたように、perror関数はC言語プログラミングにおけるエラーハンドリングに非常に役立つ関数です。

このようにして、エラーメッセージの出力やデバッグ、エラー処理の共通化など、多岐にわたる応用が可能です。

●perror関数を使う上での注意点と対処法

perror関数を用いる際、いくつか注意点と対処法があります。

特に、エラーメッセージが意図通りに表示されない場合や、エラーメッセージが出力される条件を理解しておくことは重要です。

  1. perror関数は、直前のシステムコールが失敗した場合にエラーメッセージを出力します。
    しかし、成功したシステムコールの直後にperrorを呼び出すと、予期しない結果が出力される可能性があります。
    このような場合は、システムコールの結果を確認し、エラーが発生した場合にのみperrorを呼び出すようにしましょう。

下記のコードは、システムコールが成功した際にperror関数を呼び出す例です。

この例ではfopen関数でファイルを開くことができた場合でも、perror関数を呼び出しています。

#include <stdio.h>

int main() {
    FILE *file = fopen("existing_file.txt", "r"); //既存のファイルを開く
    perror("Error"); //この場合、エラーメッセージが不適切に表示される可能性がある
    return 0;
}

このコードを実行すると、”Error: Success”というメッセージが表示される可能性があります。

これは、perror関数が最後のシステムコールが成功したことを示しているためです。

このような不適切なメッセージを避けるためには、次のようにエラーが発生した場合にのみperror関数を呼び出すようにします。

#include <stdio.h>

int main() {
    FILE *file = fopen("existing_file.txt", "r"); //既存のファイルを開く
    if (file == NULL) {
        perror("Error"); //エラーが発生した場合にのみエラーメッセージを出力
    }
    return 0;
}

このコードでは、fopen関数が失敗した場合(つまり、fileがNULLの場合)にのみperror関数を呼び出しています。

これにより、意図しないエラーメッセージの出力を防ぐことができます。

  1. perror関数は、エラーメッセージを標準エラー出力に出力します。
    したがって、標準エラー出力がリダイレクトされている場合や、エラーメッセージが出力される環境が整っていない場合には、エラーメッセージが表示されない可能性があります。
    このような場合には、標準エラー出力の状態を確認し、必要に応じて修正する必要があります。
  2. perror関数は、プログラムが終了するまでの間、エラーメッセージを保持します。
    しかし、プログラムが終了すると、エラーメッセージは消えてしまいます。
    したがって、エラーメッセージを後で確認する必要がある場合には、エラーメッセージをログファイルに保存するなどの対策をとる必要があります。

以上のように、perror関数を適切に使用するためには、いくつかの注意点と対処法を理解しておくことが必要です。

●perror関数のカスタマイズ方法

perror関数は非常に便利な関数ですが、より具体的なエラーメッセージを出力したい、またはエラーメッセージの形式を変更したいといった場合には、自分でカスタマイズすることが可能です。

ここでは、perror関数をカスタマイズする方法を紹介します。

まず、エラーメッセージの出力形式をカスタマイズするには、perror関数の代わりにstrerror関数とprintf関数を組み合わせて使用することができます。

strerror関数は、エラーナンバーを引数に取り、対応するエラーメッセージを文字列として返します。

これをprintf関数で出力することで、エラーメッセージの出力形式を自由にカスタマイズすることができます。

strerror関数とprintf関数を組み合わせてエラーメッセージを出力するサンプルコードを紹介します。

#include <stdio.h>
#include <string.h>
#include <errno.h>

int main() {
    FILE *file = fopen("non_existing_file.txt", "r"); //存在しないファイルを開こうとする
    if (file == NULL) {
        printf("[ERROR] %s: %s\n", "File open error", strerror(errno)); //エラーメッセージをカスタマイズして出力
    }

まとめ

この記事を通じて、perror関数の基本的な使い方から応用まで、初心者から中級者までが理解できるようになったことを願っています。

C言語の学習は続けて行うことで、その全体像が見えてくるものです。

perror関数を使うことで、プログラムの安全性と信頼性を向上させ、さらにデバッグの手間を減らすことができます。


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